奈良県では、有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅の数が増加し続けています。
厚生労働省の資料によると、2006~2016年の10年間で有料老人ホームが約6倍、サ高住・高齢者専用賃貸住宅は約9倍も増えました。
施設が増えても人材不足の問題は解消されていないため、常に介護職の求人が溢れている状況です。

売り手市場にあるので、仕事を探している人にとっては好都合です。
介護労働安定センターが平成29年度に実施した事業所における介護労働実態調査によると、事業所側が考える人材不足の原因の第1位は、同業他社との人材獲得競争でした。

介護職員の月給は全国平均で211,464円、前年度より値上がりしています。
なお、賞与は547,957円です。
しかし、介護報酬の引き下げや同業他社の増加などにより、中々給料を上げられないのが現状です。
求職者にとっては、少しでも給料の高い施設に入職したいところではないでしょうか。

奈良県でも介護施設は様々な法人が運営していますが、地方自治体が運営する特別養護老人ホームの給料が最も高い場合が多いです。
平均の月給を具体的に挙げると270,838円となっています。
次に高いのが社団法人や財団法人、平均月給は261,739円です。
それから社会福祉法人や医療法人、協同組合が続きます。

民間企業やNPOが運営する介護施設は安い傾向にあるので、給料で選ぶのであれば、地方自治体や社団法人、財団法人が運営する介護施設を探すのがベストでしょう。
ただし、地方自治体が運営する介護施設は数が少なく、離職率も低い傾向にあるので、求人を探すのが難しいかもしれません。